羊毛フェルトを作るということ

羊毛フェルトを作る。。。それはハンドメイドフェルトの場合、「生地を作る」ということなのかもしれない。そして縫製をすることなく形作っていく。縫い目がない。

ハンドメイドフェルトは羊毛に水分と石鹸分を加えて刺激(転がす撫でるなど)を与え、縮ませながら生地を作っていく。元の大きさはとても大きく、型紙の半分ほどに縮むことを考えながら作っていく。もちろん動物の形や袋状にすることも縫製することなく出来上がる。

ニードルフェルトの場合、専用の針を羊毛に刺していくと硬く、小さくなっていく。それで造形をしていく。この造形の仕方には色々あるんだけど今では主流となった毛がある動物をリアルに作り込むことが出来るし、可愛いマスコット系も出来る。

ここで重要なことは

この生地を作るという部分。

ベースとなるとても大事な部分であって、生地を買ってきて縫い合わせて作るわけではなく、その素地である羊毛をそのまま自分で加工して作り上げていくこととなるので、この部分がしっかりと出来ていないと何を作ってもどうにもならないということ。

そこで一般的にはあまり知られていないハンドメイドフェルトやニードルフェルトの基礎はなんでもOKというものではなく、個性はここの上に乗っかっていく部分なので大事にしていきたいなぁ。。。ととても強く思う。

羊毛フェルトを作ってきて大事なこと5つをオンライン講座や作家養成コースの皆さんにはお伝えしていることがあって。

それは下記の5つ。


《羊毛フェルトの基礎的要素》

1.表面のきれいさ

2.メリハリ

3.輪郭の滑らかさ

4.用途、羊毛によっての硬さ

5.全体のバランス


これはニードルフェルトもハンドメイドフェルトも全てに言えること。もしかしたら手作り全般に言えることなのかもしれないけど、これらの一つでも欠けると人は「違和感」を感じる。作り手も買い手も。

私はここを常に一つの作品に追い求めて作ってきた。けど。。。うまくいく時といかない時があって、うまくいかない時が多いけど、それを常に淡々と追い求めていく。

それが作家なんだと思う。